校長の道徳授業

青い鳥を探して17 「人間はみなどこかの国民」

2013.03.20

人間はみなどこかの国民

 世界には約193~195の国があります。そして約68億の人間がこの地球上に住んでいます。その全ての人々がどこかの国に属しています。例外的に一人っ子政策を取っている中国などでは、出生届けを出していない人がかなり大勢いるといわれていますが、それらの人たちは中国人ではあっても中華人民共和国の国籍を持ちませんから中国国民ではありません。従って学校にも行けませんし、国家のいかなる政策の恩恵も人権の保障もありません。今後この問題は中国国内の大きな社会問題となってくるでしょう。

「地球市民」などという言葉を好んで使う政治家や学者がたまにいますが、国籍を持たずに地球市民など通用しません。だってパスポートも取れませんから、外国に出て行くことも出来ないではありませんか。人間誰しもどこかの国民として国家の庇護と恩恵があって生きていけるのです。このことを忘れてはいけません。ですから国民として生きていくためにはその国のルールを守らなければならないことは当然です。ルールを守るという義務を果たしてはじめて国民としての権利が与えられるのです。権利が先ではなくあくまでも義務が先です。

私たちは日本国民

私たちは言うまでもなく、日本の国民です。そのことは海外に行けば嫌でも意識せざるを得ません。ですから立派な日本国民になることがとても大事なことなのです。立派な日本人というのは日本人として誇りを持っているかどうかということです。どんなに社会的に地位が高い人でも、日本人として日本の国に誇りを待たず、外国に行って自分の国の悪口ばかり言っているような人は、世界中の人から最も軽蔑されるのです。勇志国際高校の教育方針の5番目に「尊敬される国際人たれ」とありますが、日本人らしい日本人、祖国日本の歴史文化に誇りを持ち、限りなく日本を愛する「日本人」が、国際的に尊敬されるのです。

国民としての横のきずな

国民としてのきずなには、「横のきずな」と「縦のきずな」があります。「横のきずな」というのは、今この時間空間を日本国民として共に存在しているという関係がまずあって、さらに歴史や伝統<文明と言ってもいい>を共有しているという実感が加わって、国民の横のきずなが生まれるのです。

ところで、先々月のポプラ通信で家族のきずなが崩壊しつつある今の日本社会の現状を書きましたが、崩壊しつつあるのは家族のきずなだけではありません。国民のきずなもまた崩壊しつつあるのです。これは極めて深刻な問題です。

その原因は、はっきりしています。日本の歴史と伝統、あるいは日本文明に対する正しい理解がなされておらず、従って誇りも愛着心も薄れてきたからに他なりません。それは文明の共有者としての実感を否定する時代風潮が長年続いてきた結果といわなければなりません。

大東亜戦争敗北後の、占領軍の対日占領政策は日本を徹底的に弱体化することでした。そのためにまず占領軍が手がけたのは、歴史教育の否定だったのです。そしていわゆる東京裁判で、日本の過去(すなわち歴史)がすべて「悪」として断罪されました。現に今でもあの戦争を太平洋戦争と呼んでいるでしょう。日本が戦ったあの戦争は大東亜戦争であって太平洋戦争というのはアメリカ側の日米戦争の呼称でしかありません。したがって大東亜戦争の一部ではあっても全体の呼称としては正確ではありません。だって日本はアメリカだけでなくアジアを植民地支配していたイギリスやフランスやオランダなどとも戦ったのですから…。大東亜戦争という呼称を使うことを禁止されたのは、昭和20年12月15日に占領軍から発せられた「神道指令」によってです。はっきり書いてある。それは大東亜戦争という呼称には、「アジアの国々を欧米列強国の植民地から解放して、共存共栄のアジアを建設しよう」というあの戦争の目的が込められているからなのです。戦勝国にとっては、戦争には勝ったけれど、悪かったのは自分たちの植民地支配だとなりますから、彼らにとって極めて都合が悪い。太平洋戦争という呼称は、日本の歴史を否定し、結果的に日本を弱体化するための占領政策だったのです。

日本弱体化は、具体的には国民のきずなを崩壊させるということです。今の日本の現実はその占領政策が65年たって浸透し効果がてきめんに現れてきたということなのです。

国民としての縦のきずな

国民のきずなには「縦のきずな」もあります。縦のきずなは歴史伝統(文明)の継承者としての自覚から生まれるものです。

私の体験を紹介します。若いころ青年海外協力隊で2年間マレーシアに派遣され柔道指導に当たったときのことです。現地の人々は日本人である私に「日本人よ、ありがとう」と感謝してくれました。何に感謝してくれたかというと、「日本の大東亜戦争のおかげでマレーシアはイギリスから戦後独立することができた」と感謝してくれたのです。それまで私も戦後の教育を受けましたから、日本悪者史観でしたが、本当にびっくりしました。大東亜戦争は負けたけど植民地時代を終わらせたという歴史の真実を知ったとき、日本人としての誇りがよみがえったのでした。

それは私の心の中に大きな変化をもたらしました。このようなすばらしい歴史を俺は日本人の一人として継承しているんだという誇りと喜びに満たされたという変化です。人生観も世界観もすっかり変わりました。歴史を継承しているということは、歴史上の多くの英雄偉人と同じ日本人なんだということであって、これほど若い私の心を躍動させる出来事はありませんでした。

横のきずなと縦のきずなの十字交差のその接点に君がいる。横には1億2千万の日本国民とつながり、縦には遥かなる歴史の始まりから続いてきた日本民族の先祖とつながり、未来の私たち国民の子孫とつながっていくその接点が君の命なのです。

「国民のきずな」、それこそ人間にとって最高の「幸せの源泉」だと思います。


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