千葉学習センターコラム

不登校の中3、高校進学はいつ決める?欠席が多い場合の入試と進路選び

不登校の中3 高校進学はいつ決める? 欠席の扱い・入試日程・進路の選び方

中学3年生の秋になると、三者面談などで進路の話が具体的になってきます。お子さんが学校に行けていない場合、高校進学について確認しておきたいのは、次の2点です。

欠席が多くても、高校を受験できるのか。

まだ志望校が決まっていないが、いつまでに決めればいいのか。

結論からお伝えすると、欠席が多くても受験できる高校はあります。また、高校の進路を秋までに必ず決めなければならないわけではありません。ただし、入試の仕組みや出願の締切は学校によって異なります。

この記事では、千葉県の高校入試での欠席や成績の扱い、高校の学び方、出願に向けた準備を整理します。後半では、千葉県松戸市にある通信制高校の学習センターの、実際の入学者データも紹介します。

中学生のおよそ15人に1人が不登校

文部科学省の令和6年度の調査では、不登校の中学生は216,266人でした。中学生1,000人あたり67.9人、およそ15人に1人にあたります。不登校の背景や、学校に行けていない期間は一人ひとり異なります。

欠席が多くても高校を受験できる?

中学校で欠席が多くても、受験できる高校はあります。 ただし、欠席日数や成績を選考でどう扱うかは、高校によって異なります。

国は、不登校の生徒の意欲や能力を適切に評価するよう求めています

文部科学省は「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」(令和元年10月25日)で、次のように示しています。

高等学校で学ぶ意欲や能力を有する不登校生徒について、これを適切に評価することが望まれる

ただし、この通知によって、すべての高校で欠席日数が合否に影響しなくなるわけではありません。

千葉県の公立高校入試では、調査書に欠席日数が記載されなくなりました

千葉県の公立高校入試で、令和8年度入試から調査書から削られた4項目

千葉県の公立高校入試で使用する調査書には、中学校での欠席日数を記載する欄がありません。

調査書は、中学校が成績などを記載して作成し、高校が入学者を選ぶ際に使う資料の一つです。千葉県の公立高校入試では、令和8年度入試から、次の4項目が削除されました。

  • 総合的な学習の時間の記録
  • 出欠の記録
  • 行動の記録(第3学年)
  • 総合所見

千葉県教育委員会は、変更の理由を「配慮の必要な生徒の心理的負担等とならないよう」としています。令和9年度入試も同じ様式です。

ただし、一部の高校は「期待する生徒像」で欠席や遅刻の少なさに触れています。調査書の変更だけで、すべての高校の評価方法を判断することはできません。各高校が公表する「選抜・評価方法」や学校説明会で、何を評価するのかを確認できます。

欠席が多い理由を説明する書類は必要?

千葉県の公立高校入試では、以前の自己申告書に、欠席が多い理由を説明できる欄がありました。令和8年度入試からその欄はなくなり、現在は障害・病気・けがの状況を志願先に伝える書類です。自己申告書は選抜の資料には使用しません。

受検上の特別な配慮が必要な場合は、別途「受検に係る特別配慮申請」があります。申請は原則として願書等の受付開始日の1週間前までなので、必要な場合は早めに中学校へ相談してください。

成績(評定)は入試に使われます

欠席日数の記載欄はなくなりましたが、各教科の成績である「評定」は調査書に残ります。千葉県の公立高校入試では、原則として中学1年生から3年生までの評定を合計し、高校ごとの係数をかけて得点化します。

評定が付いていないことだけで、合否が決まるわけではありません。 合否は、調査書の得点だけでなく、学力検査などの資料と合わせて判定されます。評定がない教科についても、実施要項では、ほかの選抜資料と併せて他の受検者の資料と比較検討し、総合的に判定するとされています。

お子さんの評定がどのように付いているか分からない場合は、中学校の担任の先生に確認しておくと、志望校を考える際の参考になります。

私立高校や通信制高校は、学校ごとに選考方法が異なります

ここまで説明したのは、千葉県の公立高校入試についてです。私立高校や通信制高校では、出願書類や選考方法が学校ごとに異なります。

学力試験を行う学校もあれば、面接や作文、書類などを中心に選考する学校もあります。調査書の提出が必要かどうかと、記載された成績や欠席日数を合否判定にどう使うかは、別の確認事項です。募集要項で分からない点は、志望校に問い合わせて確認できます。

全日制・定時制・通信制の違い

全日制・定時制・通信制の通い方の違い

高校選びには、学力だけでなく、登校の頻度や授業時間帯から比較する方法もあります。高校には、全日制・定時制・通信制の3つの課程があります。

高校の課程 学び方の特徴 修業年限
全日制 平日の日中に登校して授業を受けるのが基本 3年
定時制 昼間や夜間など、学校によって授業時間帯が異なる 3年以上
通信制 レポート学習やスクーリングなどを組み合わせて学ぶ 3年以上

通信制高校でも、卒業に必要なレポートの提出やスクーリング、試験があります。登校日数と併せて、自宅学習の進め方や、学習に困ったときの対応も学校選びの確認事項です。

通信制高校を卒業すると、最終学歴はどうなる?

全日制・定時制・通信制は、いずれも学校教育法に基づく高校の課程です。どの課程も、卒業すれば高校卒業の学歴を得られます。

一方、高卒認定試験は、大学などの受験資格を得るための制度です。合格しただけでは、最終学歴は高校卒業にはなりません。詳しくは、高卒認定と通信制高校の違いをご覧ください。

不登校の中3、高校の進路はいつまでに決めればいい?

志望校を決める時期は、学校の募集日程によって異なります。秋に決める家庭も、冬から具体的に検討する家庭もありますが、出願には書類などの準備が伴います。

進路を決める時期と、情報を集め始める時期は、分けて考えられます。比較している学校の締切を先に確認しておくと、見学や相談、書類の準備に使える時間を把握できます。

千葉県の公立高校の入試日程(令和9年度)

令和9年度 千葉県公立高校 一般入学者選抜の日程

令和9年度の一般入学者選抜は、次の日程です。インターネットでの登録・納付と、出願書類等の受付は期間が異なります。

手続き 日程
志願者情報の登録・入学検査料の納付(インターネット出願) 令和9年1月12日(火)〜2月1日(月)
出願書類等の受付 令和9年2月2日(火)〜2月4日(木)正午
学力検査(本検査) 令和9年2月16日(火)・17日(水)
合格発表 令和9年3月2日(火)

通信制の課程は、一般入学者選抜とは別の「通信制の課程の入学者選抜」です。出願する課程の手続きや日程は、中学校からの案内や千葉県教育委員会の情報で確認してください。

私立高校・通信制高校は出願時期が異なります

私立高校や通信制高校には、秋から出願を受け付け、冬や春にも出願期間を設けている学校があります。一方で、通学コースなどは定員に達すると、募集期間中でも受付を終了する場合があります。

学校全体の出願期間に加えて、希望するコースの募集状況も確認が必要です。

志望校を決める前に確認しておきたい5つのこと

高校に確認したい5つのこと

学校説明会や個別相談では、次の5点から、入試の条件と入学後の学び方を比較できます。

  1. 中学校での欠席日数や成績は、選考でどう扱われますか?
    欠席が多い場合や、評定がない教科の扱いを確認します。
  2. 入試では何を行い、どんな書類が必要ですか?
    試験・面接・作文の有無と、中学校に作成を依頼する書類を確認します。
  3. 入学後は、週に何日、どこに通いますか?
    スクーリングの場所・日数、自宅学習の方法や相談先、体調に波がある場合の対応も確認します。
  4. 出願の締切と定員はどうなっていますか?
    学校全体の募集期間と、希望するコースの空き状況を確認します。
  5. 出願前に見学や個別相談はできますか?
    来校できる日程や、オンラインで説明を受けられるかを確認します。

調査書などが必要な場合は、志望校の締切を中学校に伝え、準備の時期を相談しておきましょう。学校への問い合わせや説明を聞くことは、志望校を決める前から進められます。

勇志国際高等学校の場合

ここからは、通信制高校の一例として、勇志国際高等学校の仕組みと千葉学習センターの入学者データを紹介します。

勇志国際高等学校は、熊本県天草市に本校を置く通信制高校です。千葉・熊本・福岡・宮崎・大分に学習センターがあります。千葉学習センターは、JR常磐線(各駅停車)・武蔵野線の新松戸駅の近くにあります。

通学コースとネットコースの違い

勇志国際高等学校の通学コースとネットコースの違い

通学の仕方が大きく異なるのが「通学コース」と「ネットコース」です。

通学コースは、週1〜5日から通学日数を選び、学習センターに通います。年度途中でも日数を変更でき、同じ通学コース内での日数変更による追加の学費はかかりません。制服の着用など、学校生活の基本的なルールがあります。

ネットコースは、インターネットを利用した自宅学習が中心です。録画授業やライブ配信の授業を受け、課題もインターネットで提出します。

どちらのコースにも、卒業に必要なスクーリング(対面での授業)があります。卒業に必要なスクーリングは千葉学習センターで受講でき、3年間を千葉で完結できます。熊本県の本校での宿泊を伴うスクーリングは必須ではありません。日数などは、スクーリングとは何かの記事をご覧ください。

千葉学習センターの実数|中3のいつごろ、最初のご連絡をいただいたか

千葉学習センターに中3から入学した生徒410人の、最初のご連絡の時期

千葉学習センターでは、2021〜2026年度に中学校卒業後の4月に新入学した509人のうち、集計対象の410人について、資料請求を含む最初のご連絡の時期を集計しました。

最初のご連絡の時期 人数 集計対象410人に対する割合
中2までに 40人 9.8%
中3の4〜6月 81人 19.8%
中3の7〜9月 141人 34.4%
中3の10〜12月 126人 30.7%
中3の1〜3月 22人 5.4%

集計対象410人のうち、最も多かったのは中3の7〜9月の141人で、次いで10〜12月の126人でした。中3の10月以降に初めてご連絡をいただいた生徒も、410人中148人いました。 そのうち1〜3月だった生徒は22人です。

これは、勇志国際高等学校への最初の連絡時期であり、学校を調べ始めた時期や進路を決めた時期ではありません。また、入学した生徒のみの数字で、別の学校を選んだご家庭は含みません。各時期の連絡後に入学できる可能性を示すデータでもありません。

※対象509人のうち、初接触の記録がない98人と、最初の記録が入学後だった1人の計99人を除いた410人を集計しています。割合は410人を分母に、小数第2位を四捨五入しており、合計は100.1%です。

令和9年度の出願時期と選考内容

勇志国際高等学校の選考は課題作文・面接・書類

令和9年度新入学(10代の方)の募集日程は、次のとおりです。

入試区分 WEB出願・書類提出の期間
専願 第1期〜第5期 令和8年10月1日(木)〜令和9年1月21日(木)必着(期ごとに締切あり)
一般 前期 令和9年1月30日(土)〜4月9日(金)必着

各期の締切や出願条件は、募集要項で確認してください。千葉学習センターの通学コースは定員60名で、定員に達し次第、募集を締め切ります。

選考内容は、次の3つです。

  • 課題作文(テーマ「なりたい自分」・事前提出)
  • 面接
  • 書類

出願書類には、中学校が作成する調査書も含まれます。勇志国際高等学校では、中学校での成績や欠席日数を合否判定の基準とはしていません。 選考で見ているのは、「勇志国際高校でがんばりたいという意欲」です。作文・面接・書類による選考があり、出願だけで合格が決まるものではありません。

個別説明で確認している2つのこと

勇志国際高等学校の個別説明では、次の2点を確認しています。

  • 学校の規約(ルール)を守れるか
  • 意欲をもって学習に取り組めるか

まだ志望校を決めていなくても、ご相談いただけます

千葉学習センターでは、来校またはZoomによる個別説明を行っています。保護者の方だけでのご相談もお受けしています。志望校を決める前の、情報収集の段階でもご相談いただけます。

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まとめ|欠席の扱いと通い方を確認して、進路を比較する

中学校で欠席が多くても、受験できる高校はあります。欠席日数や評定の扱い、選考内容、出願時期は学校によって異なります。志望校を決める前から情報を集めることで、入試の条件と入学後の通い方・学習方法を併せて比較できます。


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